アフリカの変革を加速する宇宙技術
2025年8月22 日(金)09:30-11:30(JST)
- 日時
- 2025年8月22 日(金)09:30-11:30(JST)
- 分野
- 宇宙国際頭脳循環
- 会場(開催形式)
- インターコン(ハイブリッド開催)
- 共催
- JAXA、Cross U
背景
宇宙技術および関連する宇宙/空間データは、農業、水資源、防災、保健、教育、インフラなど、数多くの開発課題に対応する各国の能力を高める特性を有しており、途上国開発において極めて重要な役割を担っている。例えば、さまざまな衛星の活用により、気象に関するリアルタイムデータが提供され、災害軽減を支援する予測が可能になる。また、気候パターン、森林伐採、砂漠化、その他の環境変化に関する貴重なデータが得られ、気候変動の緩和や適応にも役立つ。
アフリカ大陸では、宇宙技術および関連データを大陸の発展のために活用する取り組みがすでに進んでいる。アフリカ連合(AU)は、宇宙および空間データを「アフリカ宇宙戦略」および「アフリカ宇宙プログラム」のもと、「アジェンダ2063」の旗艦プロジェクトの一つとして位置づけており、2025年4月にはアフリカ宇宙機関(AfSA)が設立された。さらに多くのアフリカ諸国では、独自の宇宙戦略を策定し、宇宙機関を設立し、さまざまなイニシアチブを通じて、宇宙技術を社会経済開発のために積極的に導入している。
日本は、長年の技術開発と自国の社会経済開発への活用の経験を通じて、宇宙技術および空間データの利用において独自の強みを築いており、アフリカ諸国に対し多くの協力機会を提供できる立場にある。
本TICADサイドイベント「アフリカの変革を加速する宇宙技術(仮)」では、宇宙技術および関連するデータ利用における課題と可能性を探り、アフリカの開発加速に向けた道筋を議論する。基調講演に続き、アフリカ諸国の宇宙機関の高官、学術・民間セクターの代表者によるパネルディスカッションを2つのテーマ「アフリカにおける宇宙技術が取り組むべき開発課題と制度的課題」と「宇宙分野での具体的取り組みと協力の可能性。」に分けて実施する。
キー・クエスチョン
Panel 1:アフリカにおける宇宙技術が取り組むべき開発課題と制度的課題
- アフリカにおいて宇宙技術が特に有効とされる開発課題はどのような分野か?
- 気候変動、農業、防災、インフラなどへの宇宙技術の応用は、現在どの程度進んでいるか?
- 各国の宇宙政策や制度整備における主要なハードルは何ですか?(例:法制度、人材、予算)
- アフリカ各国の宇宙機関が効果的に機能するために、どのような国内・地域間連携が必要か?日本に期待しているものは何か?
Panel 2:宇宙分野での具体的取り組みと協力の可能性
- パネル1で挙げられた課題に対し、どのような宇宙技術やデータの活用が有効な対応策となり得るか?
- アフリカ域内や日本を含む国際的な民間企業・スタートアップは、どのように宇宙技術を用いてアフリカの開発課題解決に貢献できるか?
- 技術移転、人材育成、共同研究・実証など、既存の取り組みや今後展開可能な協力モデルにはどのようなものがあるか?
- 現地ニーズに基づいたプロジェクト形成や、日アフリカ間での官民連携の在り方について、どのような実例やアイデアがあるか?
目的
アフリカにおける宇宙開発の現状を理解する。
- 宇宙技術とそのデータ活用によるアフリカ開発の課題と機会を理解する。
- アフリカ大陸に存在する、または活用可能な優良事例、革新的な取り組み、協働のアプローチを紹介する。
- 日本とアフリカの協力の可能性(技術移転、知識共創、パイロットプロジェクト、人材育成)を探る。
登壇者
開会挨拶
- 宮崎 桂 副理事長
- JICA
基調挨拶
- 樋口 晋一 参事官
- 内閣府
パネルディスカッション
- モデレーター:山中 敦之 国際協力専門員
- JICA
パネル1
- 青木 節子 教授
- 千葉工業大学
- 中村 友哉 CEO
- 株式会社アクセルスペース
- タンディキレ・ペイシェンス・ムブンドゥラ 副長官
- アフリカ宇宙庁
- ヒラリー・キプコスゲイ・ビウォット 長官
- ケニア宇宙庁
- ロッソ・ケイン・ディエン 部長
- セネガル宇宙庁
パネル2
- 小野田 勝美 調査国際部長
- JAXA
- 中須賀 真一 教授
- 東京大学
- イアン・マッキネス
- GM株式会社 Synspective
- ジョセフ・ブレマン・タンド 長官
- ガーナ宇宙科学技術院
- エレマン・ムハンマド・エマン 部長
- エジプト宇宙庁
閉会挨拶
- 水野由起子 STI・DX室副室長
- JICA