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イベント詳細

パンデミック予防、備え、対応のための国家能力、地域ネットワーク、グローバルパートナーシップの強化
2025年8月21 日(木)16:00-18:00(JST)

日時
2025年8月21 日(木)16:00-18:00(JST)
分野
保健医療
会場(開催形式)
横浜ベイ(ハイブリッド開催)
共催
国立健康危機管理研究機構(JIHS)、アフリカ疾病予防管理センター(アフリカCDC)

背景

COVID-19パンデミック後、アフリカでは感染症アウトブレイクが急増しており、アフリカCDCによると、アウトブレイク件数は2022年の152件から2024年には213件へと41%増加しています(エムポックス、コレラ、エボラウイルス病含む)。そのため、アフリカ全体でパンデミックの予防・備え・対応(PPPR)を強化することが急務となっています。質の高いサーベイランスシステムや検査・診断能力を向上させるためには、医学研究機関(MRI)や国立公衆衛生機関(NPHI)の能力を強化することが重要です。しかしながら、保健ODA政策の減少など、こうした取り組みの持続性に大きな課題が突きつけられています。さらに、将来のパンデミックに備えるための100日ミッション報告書(2024)によると、新たな検査薬・治療薬・ワクチンの承認の進捗は限定的であり、イノベーションとパートナーシップの加速が不可欠となっています。
JICAは、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)や健康危機対応能力強化に向けたグローバル感染症対策人材育成・ネットワーク強化(PREPARE)のプログラムを通じ、アフリカの主要な研究機関を支援しています。また、日本の民間企業との協力により、アフリカでの医薬品や診断キットの研究開発を進める可能性もあります。
このイベントは、アフリカでの取り組みの現状と課題を共有し、国、地域、そしてグローバルレベルでのパンデミックPPRのための検査・診断システム、サーベイランス、研究開発を強化するためのイノベーションとパートナーシップを促進することを目的としています。

キー・クエスチョン

  1. パンデミックへの備えにおいて、特にサーベイランスネットワークやアウトブレイク対応に関し、アフリカと日本で現在どのような進展、成功、課題が見られるか。
  2. イノベーションと人材育成を活用することで、サーベイランスシステムや研究開発能力をどのように強化できるか。
  3. パンデミック予防、備え、対応(PPPR)へのアフリカと日本がサーベイランスシステムと研究開発を強化・持続するための比較優位性と機会は何であるか。
  4. 健康危機への予防、備え、対応(PPR)を改善するために、アフリカと日本のパートナー間の協力をどのように促進できるか。

目的

このイベントは、アフリカにおける健康危機に対する予防、備え、対応(PPR)を改善するために、各国の基盤能力(コアキャパシティ)や地域・グローバルネットワークを強化することを目的としています。特に、意見交換やイノベーションの活用を通じ、各国のサーベイランスシステムやその地域・グローバルネットワークを強化し、検査診断の迅速性と質を向上させ、各国の研究開発能力を高めることを目指しています。また、日本とアフリカの地域内外でのパートナーシップを強化することも目的としています。

登壇者

井本 佐智子
JICA理事

略歴

H.E.Dr.Jean Kaseya
アフリカ疾病予防管理センター(アフリカCDC)所長

略歴

Prof.Salim Abdool Karim
南アフリカエイズ研究プログラムセンター(CAPRISA)所長

略歴

Dr.Jean-Jacques Muyembe-Tamfum
国立生物医学研究所(INRB)所長 コンゴ民主共和国

略歴

Prof.Dorothy Yeboah-Manu
野口記念医学研究所(NMIMR)所長 ガーナ

略歴

押谷 仁
東北大学大学院医学系研究科 教授

略歴

俣野 哲朗
国立健康危機管理研究機構(JIHS) 国立感染症研究所長

略歴

高田 礼人
北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター・国際疫学部門 教授

略歴

Ms. Maryam Sani Lawal
北海道大学院生

略歴